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テスラ・モデル3はEVの大本命か!?リーフと徹底比較!

モデル3
tesla.com/model3

モデル3はアメリカのEV専門メーカー、テスラ社の主力モデルで、長大な後続距離や圧倒的な加速性能などが売りだ。

2021年2月には最上級グレード以外に大幅な値下げが敢行され、市場競争力が一段と高まった。

日産のEV「リーフ」と完全に競合する価格になったので、どちらを選んだらいいか迷っている人もいることだろう。

そこで、テスラ・モデル3はEVの大本命と言えるのか、リーフと徹底比較しながら検証することにした。

モデル3とリーフの価格帯を比較

まず、モデル3 の価格をリーフと比較してみよう。

モデル3

  • スタンダードプラス  4,290,000円 (旧価格 5,110,000円)
  • ロングレンジAWD  4,990,000円 (旧価格 6,552,000円)
  • パフォーマンス  7,173,000円 (変更なし)

リーフ

  • S  3,326,400円
  • X  3,819,200円
  • X Vセレクション  4,056,800円
  • G  4,189,900円
  • オーテック  4,094,200円
  • ニスモ  4,294,400円
  • e+ X  4,411,000円
  • e+ オーテック  4,686,000円
  • e+ G  4,998,400円

 

  • モデル3 4,290,000円~7,173,000円
  • リーフ  3,326,400円~4,998,400円

値下げ前のモデル3は価格レンジがリーフよりずっと高く、直接のライバルとは言えなかった。

しかし、先般の価格変更でモデル3のスタンダードプラスが82万円、ロングレンジAWDが156万2千円も価格ダウン。

それに伴いスタンダードプラスはリーフの標準車 (40kWh仕様) と、ロングレンジAWDはリーフのe+シリーズ (62kWh仕様) と競合するようになった。

EVらしい外装のモデル3、ガソリン車的なリーフ

モデル3とリーフの外装を比較してみよう。

モデル3

モデル3 (tesla.com/model3)

モデル3

リーフ (nissan.co.jp/leaf)

まず、モデル3が独立したトランクルームを持つ4ドアセダンなのに対し、リーフはテールゲートを備える5ドアハッチバックという大きな違いがある。

デザイン面では、モデル3はグリルレスのフロントマスクによりEVらしさを強調しているのが特徴だ。

対するリーフはダミーのグリルを備え、ガソリン車的なイメージでまとめられている。

どちらが良いかは好みの問題になるが、リーフはEV専用車らしいスペシャル感に乏しく、凡庸に見えてしまう。

インパクトの点では、近未来的なイメージを打ち出したモデル3が間違いなく上だ。

次にボディサイズを比べてみよう。

モデル3  全長4,695mm×全幅1,850mm×全高1,445mm、ホイールベース2,875mm

リーフ  全長4,480~4,510mm×全幅1,790mm×全高1,540~1,570mm、ホイールベース2,700mm

全高を除けばモデル3の方が一回り大きく、ホイールベースも長い。

リーフは狭い道路や駐車場でも持て余さずに済むが、モデル3は特に幅の広さが気になるケースが出てくるだろう。

モデル3は未来的内装、リーフは平凡な内装

続いて、モデル3とリーフの内装を比較する。

モデル3

モデル3 (tesla.com/model3)

モデル3

リーフ (nissan.co.jp/leaf)

モデル3はメーターパネルがないのが特徴で、速度も含め情報は全てセンターに備わる15インチタッチスクリーンに表示される。

あまりにミニマルなデザインなので違和感はあるが、未来的で洗練されていることは間違いない。

また質感も高く、価格に見合っている。

ただ、速度を確認するにもセンターにあるスクリーンに目をやる必要があり、少々煩わしい。

更にエアコンやステアリング、ドアミラーなどの調整はいちいち画面を呼び出す必要があり、面倒だ。

対して、リーフのインパネはごくオーソドックスなデザインで、一般的なガソリン車やハイブリッド車と変わらない。

外装デザイン同様、万人受けはするだろうが魅力には欠ける。

仕上げもプラスチッキーな部分が多く、300~400万円台の価格に見合っているとは言い難い。

その反面、メーターの視認性はいいし、様々な調整を機械的なスイッチで操作できるのはやはり便利だ。

デザインは魅力的だが操作性に難のあるモデル3、操作性はいいがデザインが退屈なリーフと結論付けられる。

正直どっちもどっちの感は否めず、できれば両者の長所を併せ持ったデザインが望ましい。

室内スペース、荷室スペースともモデル3がリード

頭上スペースはモデル3の方が広い

続いて室内スペースを比較してみよう。

モデル3

モデル3 (tesla.com/model3)

モデル3

リーフ (nissan.co.jp/leaf)

後席の足元スペースは互角で、モデル3、リーフとも十分だ。

差が出るのが頭上のスペースで、意外にも全高の低いモデル3の方がゆとりがある。

一方で、モデル3はシートの座面が低いため体育座りのような姿勢になり、長時間の乗車には不向きだ。

リーフの方が相対的に自然な姿勢で座れるし、後席からの見晴らしもいい。

荷室の総合評価は互角

荷室スペースの点では、モデル3はボディがリーフより大きいだけあり、後方のトランクルームの奥行や幅で勝る。

更にモデル3にはフロントにもトランクルームが備わるが、これはリーフにはないメリットだ。

しかし、背の高い荷物を積みたい時はハッチバックのリーフが断然優位に立つ。

荷室を広さと使い勝手の両面から評価すると、両者互角と言える。

モデル3は走行性能・乗り心地ともリーフに勝る

動力性能・航続距離は圧倒的にテスラ3がリード

次に、モデル3とリーフの動力性能・航続距離を比較する。

まず、モデル3のスタンダードプラスとリーフの標準車 (40kWh仕様) の動力性能を比べてみよう。

  • モデル3 スタンダードプラス (4,290,000円)  最高出力325ps / 最大トルク40.8kg・m、0-100km/h加速5.6秒、航続距離448km
  • リーフ 標準車 (3,326,400円~4,294,400円)  最高出力150ps / 最大トルク32.6kg・m、0-100km/h加速9.0秒、航続距離281~322km

モデル3のモーターの最高出力はリーフの倍以上も強力で、静止から100km/hまで3.4秒も速く到達する。

リーフも実用上十分な加速性能を持っているのだが、モデル3のパフォーマンスには太刀打ちできない。

航続距離でもモデル3はリーフより100km以上長く、日常の使い勝手で差を付ける。

価格帯性能比で見ても、モデル3の圧勝だ。

では、モデル3のロングレンジAWDとリーフのe+シリーズ (62kWh仕様) を比較するとどうだろうか。

  • モデル3 ロングレンジAWD (4,990,000円)  最高出力441ps / 最大トルク50.3kg・m、0-100km/h加速4.4秒、航続距離580km
  • リーフ e+シリーズ (4,411,000円~4,998,400円)  最高出力218ps / 最大トルク34.7kg・m、0-100km/h加速7.3秒、航続距離458km

先ほどと同様、モデル3はモーターの出力がリーフの倍以上あり、0-100km/h加速でも2.9秒も上回る。

リーフもe+シリーズならかなり爽快な加速が味わえるのだが、ハイパフォーマンスカー並みの加速力を誇るモデル3の前には色褪せてしまう。

また、航続距離もモデル3はリーフより100km以上長い。

コストパフォーマンスの面でも、モデル3が圧倒的に高いと言わざるを得ない。

ハンドリングや乗り心地もモデル3がリード

モデル3は、ハンドリングでもリーフを一歩リードする。

駆動方式を比較すると、リーフがFF方式を採用するのに対し、モデル3はRR方式 (スタンダードプラス) または4WD方式 (ロングレンジAWD) だ。

この駆動方式の差が、ハンドリングにも影響を与えている。

FF方式のリーフはどうしてもノーズヘビーなので、安定感は高い一方で軽快感はいまひとつだ。

その点、モデル3のスタンダードプラスはフロントに重量物のモーターがないため、ハンドリングは軽快そのもの。

また前後にモーターが備わるモデル3のロングレンジAWDは、軽快感ではスタンダードプラスに劣るものの、4輪のトルクを緻密に制御するためコントロール性が抜群に高い。

そして、乗り心地の面でもモデル3の方が優れている。

モデル3は比較的硬めの足回りながら、車体の姿勢がフラットに保たれ突き上げ感も抑えられているので、なかなか快適だ。

対するノートも決して乗り心地が悪いわけではないのだが、モデル3と比較するとばね下がバタつき気味で、路面状態が悪いとヒョコヒョコした上下動が出てしまう。

ハンドリング、乗り心地の両面において、モデル3はリーフに勝っている。

モデル3は快適装備も充実

モデル3とリーフの快適装備を比較してみよう。

快適装備 / 車名 モデル3 リーフ
ガラスルーフ ×
前席シートヒーター
後席シートヒーター
カーナビ
高音質オーディオシステム

〇:全車標準装備
△:グレード別装備
▲:メーカーオプション
×:設定なし

車内に外光を取り入れ、開放感をもたらすガラスルーフはモデル3にしか付かない。

モデル3

tesla.com/model3

シートの座面を温めるシートヒーターは、モデル3では前後席とも全車に標準装備だ。

モデル3

モデル3のシートヒーター (tesla.com/model3)

一方、リーフは前席のシートヒーターは標準装備だが、後席は全車オプション扱いになってしまう。

また、モデル3はカーナビと高音質オーディオシステムも全車に標準装備される。

モデル3

モデル3のオーディオシステム (tesla.com/model3)

対してリーフは、カーナビは最低グレード以外に標準装備されるが、高音質オーディオシステムは最上級グレードにしか標準装備されない。

このように、快適装備面でもモデル3はリーフに差を付ける。

モデル3は運転支援装備でもリーフをリード

最後にモデル3とリーフの運転支援装備を比較してみよう。

安全装備 / 車名 モデル3 リーフ
自動ブレーキ
誤発進抑制機能 ×
半自動運転システム
オートレーンチェンジ機能 ×
駐車支援機能

〇:全車に標準装備
△:グレード別装備
×:設定なし

アクセルの踏み間違いによる急発進を防ぐ誤発進抑制機能は、リーフには付くがモデル3には設定がない。

加減速と操舵を統括制御する半自動運転システムは、テスラでは「オートパイロット」、日産では「プロパイロット」と呼ぶ。

モデル3はオートパイロットを全車に標準装備するが、リーフの場合プロパイロットが標準装備されるのは上級グレードのみだ。

また、モデル3には自動で車線変更を行うオートレーンチェンジ機能が備わるが、リーフにはこの機能がない。

自動で駐車を行う駐車支援機能は、モデル3は全車標準装備、リーフは上級グレードのみ標準装備だ。

モデル3は誤発進抑制機能が付かないのが泣き所だが、それ以外の運転支援装備ではリーフに勝っている。

モデル3はEVの大本命にはいま一歩

モデル3

tesla.com/model3

検証結果をまとめると、テスラ・モデル3は動力性能、航続距離で日産・リーフを大きく引き離し、ハンドリングや乗り心地でも優位に立つ。

快適装備や運転支援装備もリーフより充実しているので、コストパフォーマンスはモデル3の圧勝と言っていいだろう。

だが、タッチスクリーンに頼った操作系は使い勝手が悪く、ストレスを感じる。

ボディの幅が広いのも、狭い日本の道路環境では少し気になる点だ。

また本文では触れなかったが、テスラの車は信頼性に難があり、いきなり動かなくなってしまうトラブルが報告されている。

日常的な使い勝手や信頼性では、リーフに分があることは明白だ。

モデル3は素材としては大変優れた車だが、総合的な完成度では未熟な面を残している。

その意味で、EVの大本命というにはいま一歩と言わざるを得ない。

それでも、購入を検討する価値は大いにある。

 

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