トヨタのクロスオーバーSUV「C-HR」はカッコいい外装デザインが魅力的なので、パっと見ただけで欲しくなってしまう方も多いことでしょう。
しかし、家族持ちの方にとっては車内が広いかどうかや、収納がどれだけ用意されているかも無視できないポイントになるはずです。
また、アウトドアが趣味の方などは、荷室スペースの広さが気になることでしょう。
そこで、C-HRの実車を使って内装と荷室の寸法を計測すると同時に、収納の使い勝手についても検証してみました!
C-HRの荷室の寸法は?
まずはじめに、リアシート使用時の荷室の寸法を計測してみました。
幅が110cm、奥行きが77cmで、まずは十分な広さといえます。
ただ、Cピラーが大きく傾斜したデザインなので、高さのある荷物を積むのは無理です。
とはいえ、日常の買い物や2~3泊程度の旅行なら十分対応できるでしょう。
また、トノカバー(S/S-T以外のグレードはパッケージトレイ)が付いているので、外から荷物が丸見えにならないのはいいですね。
そのトノカバーを取り外し、シートバックの分割箇所の幅を計測してみました。
また、荷室フロアの下には「デッキアンダートレイ」と呼ばれる収納スペースが設けられています。
試乗車はスペアタイヤを積んでいましたが、スペアタイヤ無しの場合はこのスペースも収納になります。
いずれにしても大きな荷物は積めませんが、普段使わない小物類を積んでおくのに重宝しそうです。
続いて、6:4分割可倒式のリアシートを両方折り畳んだ状態で寸法を計測してみました。
運転席は身長177cmの筆者に合わせたポジション、助手席は一番後ろに下げた状態で計測していますが、奥行きは運転席側が164cm、助手席側が154cmでした。
かなりの広さがありますし、フロアがフラットなので使い勝手も良さそうです。
また、小柄なカップルなら二人で車中泊が出来そうですね。
ちなみに、助手席を一番前までスライドさせると奥行きは181cmに増えるので、かなりの長尺物でも積めるでしょう。
ただしその場合、助手席の足元がとても窮屈になってしまうので、ドライバーひとりしか乗れないのが難点です。
ここで、リアシートを片側だけ折り畳んだ状態の画像もアップしておきます。
C-HRの荷室スペースが分かったところで、次は荷室開口部の寸法を見てみましょう。
幅は101cm、高さは69cmで、まずは十分な大きさといえそうです。
続いて、地面からバックドアシルまでの高さを計測してみました。
77cmという数値はミニバンやコンパクトカーなどと比べると高く、荷物の積載性は決していいとはいえません。
重さ数キロのマイリュックサックを片手で積み下ろししてみましたが、上の方まで引き上げないとならないので、ちょっと力が必要でした。
SUVは最低地上高が高いので仕方ない・・・と思われるかもしれませんが、C-HRはハイブリッド車やガソリン2WD車の場合で140cmと、セダンやコンパクトカーと変わらない数値なのです。
バックドアシルの位置が高いのは、デザイン上の理由やボディ剛性を確保するためかもしれませんが、もう少し低く設計して欲しかったところです。
C-HRの荷室スペースは十分な広さが確保されている一方で、積載性にやや難ありといえます。
C-HRのリアシートのスペースは?
C-HRは前席優先のパーソナルカーのイメージがありますが、もしファミリーカーとして購入する場合はリアシートのスペースも無視できませんね。
まず、リアシートの幅を計測してみました。
端から端までの寸法は127cmで、6:4分割箇所の寸法はそれぞれ74cm、53cmでした。
127cmというシートの幅は5ナンバー車の「アクア」よりも6cm狭い数値で、デザイン優先の犠牲になってしまっているようです。
法規上は3人座れることになっていますが、大人が乗る場合は事実上2人掛けですね。
次に、座面から天井までの高さを計測しました。
C-HRはルーフがなだらかに下がったデザインなので、後席の室内高はSUVとしては決して高い方ではありません。
しかし、座面から天井まで94cmあるので、胴長体形の筆者でも頭上にゲンコツが1個半入るスペースがありました。
続いて、リアシートのレッグスペースを検証してみましょう。
まずは運転席側からチェック。
運転席は筆者のポジションに設定してありますが、その状態で膝とバックレストの間にゲンコツが2個入りました。
これなら、もっと大柄で足の長い方でも大丈夫そうですね。
続いて助手席を一番後ろにスライドさせた状態で、その後ろに座ってみました。
膝とバックレストの間のスペースは、丁度ゲンコツ1個分でした。
この状態でも特に問題なく座れるのですが、あと1~2ノッチ助手席を前にスライドさせれば、気分的にもっとくつろげそうです。
では、助手席を一番前にスライドさせるとどうでしょうか?
助手席がほぼ実用にならなくなる代わり、膝とバックレストの間にはゲンコツが4個も入いるなど、レッグスペースは余裕タップリです。
ご覧のように、足を組むこともできてしまいます。
大切なお客さんをリアシートに乗せたい場合は、このポジションがいいですね。
C-HRのリアシートは決して広々とはしていませんが、大の大人2人のための十分なスペースが確保されているといえるでしょう。
C-HRの乗降性は?
この項目では、C-HRの乗降性を検証します。
C-HRはSUVとはいえ、街乗りにも気軽に使えるカジュアルさが持ち味なので、乗降性も大事なポイントになります。
まずは前席からチェック。
地面からサイドシルまでの高さは44cmと結構高く、アクアと比べると7cmも大きい数値です。
とはいえ乗降性はそれほど悪い感じはなく、意外とすんなり乗り降りすることができました。
ただし、ガソリン車に設定のある4WD車を選ぶと最低地上高が1.5cm高くなるので、その分サイドシルも高くなってしまいます。
続いて、後席の乗降性をチェックしてみました。
地面からサイドシルまでの高さは43cmで、前席より1cm低い数値でした。
ただ、その分乗降性が良いかというとそうではなく、ドア開口部が小さい上、ルーフが前席よりも低くなっているので、決して乗り降りがしやすいとはいえません。
足をサイドシルに引っ掛けたり頭をぶつけてしまったりすることはなかったものの、頻繁に乗り降りするのはちょっと億劫になりそうです。
特に小さいお子さんやお年寄りは乗り降りがし辛いと思いますので、家族構成によってはC-HRを購入候補から外した方がいいかもしれませんね。
C-HRの収納・小物入れの使い勝手は?
SUVはミニバンなどと比較すると、収納や小物入れの数や使い勝手が見劣りするケースが多いのですが、C-HRの場合はどうでしょうか?
C-HR運転席側の収納・小物入れの使い勝手
まず運転席まわりの収納からチェックしますが、インパネのセンタークラスター下部に、「センターロアトレイ」と呼ばれる小さな収納ポケットがあります。
筆者のガラケーを置いてみました。
勿論スマホも置けますが、位置的に少し奥まった場所にあるので使い勝手はイマイチでした。
そして、その下のセンターコンソール部には2個分のカップホルダーが備わります。
シフトレバーの手前側のカップホルダーは底蓋が取り外せるようになっており、飲み物の大きさに応じて深さを調整できるのは気が利いています。
底蓋を取り外すとこんな感じです。
実際にこちらのカップホルダーに500mlのペットボトルを入れてみましたが、位置的には取りやすくて丁度いい感じでした。
しかし、シフトレバーを操作する際に肘にボトルが干渉するので、レンジをD⇔Bに頻繁に切り替えるワインディング走行時は閉口させられました。
一方、シフトレバーの奥側にあるカップホルダーは場所的に遠く、腕を伸ばして取る感じで使い勝手はイマイチです。
本当はシフトレバーの場所にカップホルダーがあればベストなのですが、クルマのキャラクター上インパネシフトにするわけにはいかないので仕方ないですね。
そして、カップホルダーの更に手前側にアームレストが付いていますが、それを上に引き上げると中がコンソールボックスになっています。
容量は結構大きく、電源ソケットも用意されているので便利に使えそうです。
ただ、ボックスティッシュは入らないので、花粉症の方にとっては残念なところかもしれません。
そして運転席側の収納はもうひとつ、フロントドアポケットがあります。
勿論ボトルホルダー付なのでペットボトルを入れてみましたが、引っ掛かってスムーズに取り出せない上、アームレストに当たりそうになるなど使い勝手はNGでした。
また、その後ろのポケット部は非常に小さく書類は入らないなど、あまり使えないドアポケットです。
C-HR助手席側の収納・小物入れの使い勝手
次に、助手席側の収納を見てみましょう。
まずは、グローブボックスからチェック。
かなり下の方に付いているので、開閉するためのボタン操作がし辛く使い勝手はイマイチです。
また、たまたま試乗車だけの不具合だったのかもしれませんが、ボタンを押してもスムーズに開きませんでした。
中はこんな感じで、容量は結構大きめです。
取扱説明書・車検証を入れても、まだまだ余裕があります。
ボックスティッシュは単独なら余裕で収まりましたが、書類の上に乗せると蓋が閉まらず残念。
書類置き場はほかにないので、ボックスティッシュの収納は諦めるしかないですね。
そして、助手席側のドアにも運転席側と同じドアポケットが備わります。
前席の収納は以上ですが、ボックスティッシュが置けない欠点はあるものの、収納の数に大きな不足はない感じました。
ただ、全般的に使い勝手が悪いのは気になりました。
C-HR後席用の収納・小物入れの使い勝手
では、続いて後席の収納をチェックしてみましょう。
後席用の収納としては、左右のドアにリヤドアボトルホルダーが備わります。
実際にペットボトルを入れてみると、こんな感じになります。
丁度手を伸ばした場所にボトルがあるので取りやすく、フロントドアのボトルホルダーと異なり引っ掛かることもないので、使い勝手は上々でした。
このほかに、上級グレードの「ハイブリッド G」や「G-T」には運転席・助手席のシートバックにポケットが備わるのですが、試乗に使った「ハイブリッド S」には備わりません。
※ハイブリッドGのシートバックポケット
結局、廉価グレードの後席用収納はこのボトルホルダーのみで、スマホの置き場にも困ってしまいます。
C-HRが前席重視のクルマであることは理解できるのですが、後席の乗員にももっと気を使って欲しいところです。
C-HRの内装や荷室スペースのまとめ
まず、C-HRの車内スペースについて総括します。
運転席と助手席に関しては、スペース的に特に不満は感じませんでした。
ヘッドスペースはそれほど大きくありませんし、室内幅も3ナンバー車の割にはタイトですが、むしろパーソナル感があってこのクルマのキャラクターに合っていると感じました。
また、リアシートのスペースも外観から受ける印象よりは広いので、ファミリーカーとしても十分使えるでしょう。
ただし3人の乗車は厳しいので、家族構成は4人までですね。
乗降性に関しては、前席は特に問題ないと感じましたが、後席はいまひとつでした。
家族にお年寄りがいる場合は、ディーラーに連れて行って無理なく乗り降りできるか試してもらった方がいいしょう。
次にC-HRの荷室スペースの総括ですが、荷室フロア面積に関してはこのクラスのSUVとして十分だと感じました。
リアシートを折り畳むとフロアがフラットになる点も、いいですね。
ただ、Cピラーの傾斜が強いため容量的には損をしていますし、バックドアシルが高いので重い荷物の積み下ろしは大変そうです。
しかし、そこはスタイリング重視のクルマなので大目に見るべきかもしれません。
C-HRの収納は、前席用は収納スペース自体は一応十分といえるものの、使い勝手の悪さが気になりました。
一方、後席用は収納スペースが絶対的に不足しています。
収納に関しては、C-HRは及第点に達していませんね。
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